NOVEMBER 14-15 [THU/FRI] CROUDY-RAIN / DRY-WET
Practice4月に開幕した第1戦から7ヶ月。
2024年のスーパー耐久シリーズを戦ってきたKsフロンティアKTMカーズは、いよいよ今季最終戦となる第7戦を迎えた。
舞台はふたたび富士スピードウェイに戻ったが、今回は4時間レース。
第3戦以降ノートラブルの戦いを続けるシンティアム アップル KTMにとっては、シンプルに3回のピットストップで4スティントを戦うのが常道。
ノーミスのまま最終戦を終えるべく、11月14日(木)から富士スピードウェイで準備を開始した。
この日はふだんのレースとは異なり、スーパー耐久参戦車両以外も走行できるスポーツ走行枠が設定されていた。
午後の走行から、シンティアム アップル KTMには加藤寛規が乗り込んだが、セッション途中から雨が降り出してしまった。
コンディションはウエットに転じたが、明けた11月15日(金)の専有走行も小雨が続き、コンディションはウエット。
霧も深いなかでの走行となったが、この日は吉本大樹がドライブ。
今回からコントロールタイヤが新型となったことで、そのデータを収集した。
ただ、コンディション好転が期待された午後のセッションは、霧が深くなってしまったことで、ディレイを経てキャンセルが決まってしまった。
シンティアム アップル KTMは順調に1日分の走行を終えたものの、井田太陽、高橋一穂のふたりがドライブできないまま予選日を迎えることになった。
NOVEMBER 16 [SAT] CLOUDY / DRY
QUALIFY予選日となった11月16日(土)の富士は曇り空。
午前9時20分から行われたウォームアップでは、ようやく井田と高橋がシンティアム アップル KTMをドライブすることができた。
ふたりともセットアップに対しての感触は良好で、その調子を保って午後の公式予選に臨んだ。
午後1時20分からスタートした予選では、まずはAドライバー予選に井田が出走。1分44秒434と総合6位につけるタイムを記録してみせた。
続くBドライバー予選では、加藤が出走。
ポツポツと雨が舞う難しいコンディションとなってしまったが、1分43秒510でこちらも6番手に。
合算タイムでもST-XクラスとST-Zクラスの間となる総合6番手につけた。
好タイムではあるが、他クラスでレコードタイムが出ていただけに加藤は「コースレコードは狙っていたんですけどね」と悔しい表情をみせた。
とはいえ、クルマは快調。
Cドライバー予選では高橋が1分46秒748を、Dドライバー予選では吉本が1分45秒884を記録し、公式予選を明るい雰囲気で締めくくった。
NOVEMBER 17 [SUN] FINE / DRY
RACE迎えた11月17日(日)の決勝日、富士スピードウェイにはようやく晴れ間が訪れた。
11月とは思えない暖かさのなか、午後0時26分に4時間の決勝レースのスタートを迎えた。
シンティアム アップル KTMのスタートドライバーを務めたのは吉本。
序盤、高い路面温度のなかで内圧設定にやや苦しんだものの、快調に序盤のレースを進めていった。
今回はエントリーが65台と多く、コース上の混雑がひどい。
そんななか、スタートからわずか22分というところでフルコースイエローが導入された。
300RでST-3クラスの車両がクラッシュしたためで、ガードレールの支柱が大きく破損。
セーフティカーランに切り替えられた後、ガードレール補修が必要になり、午後1時12分に赤旗中断となってしまった。
レースは午後2時20分に再開されると、吉本は21周まで走りピットイン。
高橋に交代する。ここでチームはコンプリートニュータイヤを装着したが、内圧が低い状態だったためか、はたまたホイールに破損があったためか、高橋は無線で「ぐねぐねしてしまう」と思うようにペースが上げられないことを伝えた。
チームは緊急ピットインを行い、そのままの状態で加藤に交代。
チェックを行ったところ、しっかりと走ることができそうだった。
そのため再度のピットインは行わずレースを進めていたが、午後3時03分、今度はダンロップコーナー進入でST-Z車両が激しくクラッシュ。
再度ガードレール補修が必要となってしまい、二度目のセーフティカーラン〜赤旗となった。
レースは午後4時に再開され、すぐに加藤はピットインし井田に交代。
最終スティントではタイヤの不調も鳴りを潜めており、井田は途中フルコースイエローが入るなか、快調にチェッカーを目指した。
二度の赤旗中断により、4時間のレースでわずか52周の周回に留まったものの、シンティアム アップル KTMはしっかりチェッカーを受けた。
これで4年連続のST-1クラスチャンピオンを獲得することができたが、今季は最後までライバルが現れることはなく、力をつけるためのシーズンとなった。
確実にチーム力は上がった。
あとはライバルにそれを示すだけだ。チームは来季のライバルの登場を待つ。
DRIVER COMMENTS
Taiyo IDA 井田 太陽
「4連覇することができて嬉しいです。
僕は最終スティントだったこともあり、それまでにさまざまなトラブルを確認した上で走れましたし、ほとんど症状も分かっていたので気が楽でした。
今シーズンはクルマも安定していましたし、チームのレベルも上がっています。
なので、ライバルが来た際には『かかってこい!』と言えるように、我々チームのクオリティをさらに上げて、来季は皆さんにみせたいですね」
Hiroki KATO 加藤 寛規
「井田選手も高橋選手もタイムもアベレージも速くなって、すごくレベルアップを感じたレースでした。
僕と吉本選手でクルマをもう少し良くしようと改善点も見つけられ、全体的にチームとしてレベルが上がっています。
今はライバルがいないので形には表れていませんが、来年はライバルが来るという噂も聞いているので、引き続き自分たちの糧として準備していきたいです。
一年間応援ありがとうございました」
Kazuho TAKAHASHI 高橋 一穂
「乗り込んでからすぐに真っ直ぐ走らなくなってしまったのでピットインしましたが、タイヤのトラブルなのかホイールなのか、その後加藤選手が乗ってくれて結果的にトラブルも出なかったので、たくさん乗れることはできませんでしたが、良かったです。
今年はずっと1台のレースでしたが、本当に来年誰か出て欲しいですよ。エントリーフィーくらいは出しますから(笑)。
来年こそちゃんとレースしたいですね」
Hiroki YOSHIMOTO 吉本 大樹
「序盤思ったよりも路面温度が上がり、内圧が低かったので少し大変でしたが、結果的に4連覇できて良かったです。
チームは昨年に比べレベルアップできましたが、ライバルがいてもチャンピオンを獲れていたかというと正直そうではありません。
今シーズンは良くも悪くも練習期間という感じだったので、来季本当のライバルが来たときに備え、もっとレースでの強さを見せられるように、今から準備が必要ですね」
Round.7 RESULT