ENEOS スーパー耐久シリーズ2024 Supported by BRIDGESTONE 第5戦鈴鹿サーキット

ENEOS スーパー耐久シリーズ2024 Supported by BRIDGESTONE 第5戦鈴鹿サーキット

SEPTEMBER 26-27 [THU/FRI] CROUDY-FINE / DRY
Practice


第4戦もてぎでは、目標としていたST-Z車両を上回る走りをみせ、充実のレースを終えていたシンティアム アップル KTM。
3週間のインターバルでシリーズは舞台を三重県の鈴鹿サーキットに移し、第5戦を迎えた。
そんな一戦のレースウイークは、9月26日(木)の特別スポーツ走行でスタートした。
曇り空ながらかなり蒸し暑いコンディションのなか、シンティアム アップル KTMは午後1時30分から行われた1時間の特別スポーツ走行1回目で加藤寛規だけがドライブし、セットアップの確認を行うと早々に初日を切り上げ、翌日の走行に向けて備えた。
明けた9月27日(金)は午前10時30分からの専有走行1回目でスタートした。
この日は午前から井田太陽と吉本大樹、高橋一穂が合流し、午前は井田と高橋が走行。
2分11秒000というタイムを記録した。
午後2時45分からの専有走行2回目は、湿度が下がりこの時季らしい過ごしやすさのなかで行われた。
全クラス混走となったが、ここでは吉本大樹がを走行開始。
吉本、高橋、井田、ふたたび高橋と交代しながら走り、2分14秒013というベストタイムを記録。
翌日の予選、そして決勝に向けて準備を進めた。
ただ、ドライバーたちの課題は抜きづらい鈴鹿でのトラフィック処理を、また渡邊信太郎エンジニアは、決勝でのタイヤのデグラデーションを課題に挙げた。


SEPTEMBER 28 [SAT] CROUDY / DRY


QUALIFY

迎えた9月28日(土)の予選日。鈴鹿サーキットは曇り空で、前日までの蒸し暑さもなくなり過ごしやすいコンディションとなった。
午前10時30分からのフリー走行は、加藤と高橋がドライブし、午後の予選に向けて準備を進めた。
迎えた午後2時からの公式予選は、かなり雲が増えるなかでの行われたが、まずはAドライバー予選に井田が出走した。
井田は3周目、2分09秒420という好タイムを記録。
ST-Xクラスの5番手まで0.761秒差に迫るもので、「タイヤの良いところをしっかり使ってアタックできました。
良かったです。
今回もST-Zクラスを上回りたいですが、ST-Xクラスよりも上位にいきたいですね」と井田も笑顔をみせた。
続くBドライバー予選では、加藤が2分09秒075を記録。
合算でも総合5番手をしっかりと守った。
続くCドライバー予選では高橋が2分17秒974を、Dドライバー予選では吉本が2分12秒272を記録。
良い状態で公式予選をしっかりと締めくくった。


SEPTEMBER 29 [SAT] CROUDY / WET-DRY
RACE

迎えた9月29日(日)の決勝日。朝は曇天だったものの、決勝スタートの2時間ほど前から雨が降り出し、コンディションはウエットとなってしまった。
チームは第4戦もてぎが良い流れだったことから、同様に吉本をスタートドライバーに据え、加藤、高橋、井田と繋ぐ作戦を組んだ。
ただ、クラス内にライバルがいない状況。
刻々と路面が乾いていくなかでのスタートとなったが、チームは安全を考え、ウエットタイヤを選択した。
スタート直後こそコース上に水が残るコンディションとなったが、コースを走る台数も多いことから、急速に路面はドライに。
ウエットタイヤがどこまで保つかを見る目的もあったが、吉本は5周でピットインし、スリックタイヤに交換。
コース各所でアクシデントが起きる荒れた展開のなか、スタートから1時間06分を走るとピットイン。
加藤にステアリングを託した。
前日からフィーリングも良かったシンティアム アップル KTMだが、完全にドライに転じてからも感触は良好。
アクシデントが多く、フルコースイエローが多発するレースのなか、加藤は着実にレースを進め、スタートから2時間25分でピットイン。
第3スティントは高橋に託した。
第4戦もてぎではタイヤカスに苦しんだ高橋だったが、今回もラインを外すことが多かったものの「慣れました」とラップを重ねていく。
ただ、前日から課題だったのが高橋のピットイン時の停止位置。
予選後もずっとレクチャーしていたが、ふたつ隣のピットで1台が作業していたことから、わずかにズレてしまった。
ただ、渡邊信太郎エンジニアは「経験のひとつとしても良いんじゃないかな」と振り返った。
最終スティントを担当した井田は1時間30分ほどのダブルスティントを担当することになったが、予選からの速さをしっかりとキープ。
危なげなく2分15〜17秒台のラップを並べ、最後は120周を走りフィニッシュしタフネスぶりをみせた。
序盤に一度タイヤ交換を行ったこともあり、ST-Zクラスの前でゴールすることは叶わなかったが、それでも3戦続けてチームはノーミスでレースを走り切ってみせた。
2024年のスーパー耐久も残すは岡山、富士での2戦。
シンティアム アップル KTMはライバルを待ちながら、己を磨く戦いを続けていく。

 

DRIVER COMMENTS

Taiyo IDA 井田 太陽
「予選でも良いアタックができたと思いますし、決勝レースでも良いペースで走ることができたので良かったですね。
クルマは少しアンダーステアなところもありましたけど、想定の範囲内でしたし、十分コース上でも戦うことができるクルマだったと思っています。
次戦は岡山国際サーキットですが、どのコースでも全力を尽くすだけです。
ここ数戦良いレースができているので、次も頑張りたいと思います」

Hiroki KATO 加藤 寛規
「もう一度雨が降るかと思っていましたが、僕のスティントではドライだったので、危なげなくレースができたと思います。
僕たちもミスなく戦うことができましたが、他のチームもあまりミスがなかったですし、シリーズ全体のレベルが上がっているのを感じたレースでした。
今回ST-Zの前でゴールできなかったのは残念ですが、チームとしても収穫が多くあるレースでした。
でもやっぱりライバルが欲しいですね」

Kazuho TAKAHASHI 高橋 一穂
「ボチボチのレースでしたね。
今回も第3スティントを担当しましたが、タイヤカスがある状況はかなり慣れてきましたよ。
とはいえタイヤカスがつくとやっぱり遅くなる。
ラインを外さないと抜けないし、待つわけにもいかないし。
今回はST-Zの前でゴールすることができなかったけど、仕方ないね。
それにしてもやっぱり敵がいないと。
次は岡山ですけど、事前に練習して今度は井田さんにもタイムで勝ちたいですね」

Hiroki YOSHIMOTO 吉本 大樹
「レインタイヤでスタートしましたが、どれくらいで乾いていくのか分からなかったところもありましたからね。
安全にレースを進めました。
タイヤを換える必要があったのでタイムロスはありましたが、チームもノーミスで戦ってくれたと思います。
次戦は岡山ですが、おそらく短時間のレースになると思います。
僕は乗らないと思うので、しっかり高橋さん、井田さんに良いアドバイスができるようにしたいと思います」



Round.5 RESULT